第2回:【絶望の査定】プロが告げた「300万の赤字」。宅建士パパが譲れなかった「プラマイゼロ」のライン

こんにちは。 49歳の父、FP2級・証券外務員1種・宅建士の資格を持っています。 実務経験はないものの、資格の知識だけは詰め込んできた「頭でっかちパパ」です。
大阪市内の木造ワンルーム6部屋、ローン残高は約7,000万円。 金利上昇のリスクを重く見て「売却」を決意した私でしたが、最初に待ち受けていたのは、不動産業者からの冷酷な一言でした。
「今の市場で見ると……300万円ほどの赤字(持ち出し)は覚悟していただく必要がありますね」
「資格の知識」が邪魔をする、絶望の瞬間
300万円の赤字。 つまり、物件を売ってもローンを返しきれず、手元から300万円の現金を銀行に振り込まなければならない、ということです。
FPとして家計を管理する立場からすれば、300万円という大金は、子どもの将来の教育費や老後資金の大きな一部。 それを一瞬で失うというのは、あまりに受け入れがたい現実でした。
「やっぱり木造の出口戦略は難しいのか……」 宅建士の勉強で嫌というほど目にした「減価償却」や「建物価値の下落」という言葉が、重くのしかかります。
業者から「厳しい」と言われないための「強気」の根拠
普通ならここで、「プロがそう言うなら仕方ない」と弱気になってしまうかもしれません。 しかし、私は食い下がりました。 業者の査定額を無視して、「ローン完済に手数料を乗せた、プラスマイナスゼロの価格」での売り出しを強行したのです。
「その価格は厳しいですよ」 ……なんて、業者に止められることも覚悟していましたが、意外にも反対はされませんでした。
なぜなら、私には一つの「勝算」があったからです。 それは、「この物件は、今すぐ売れなくても困らない」という事実。
「待てる」という、最強の武器
証券外務員の試験で学ぶ「リスク管理」の鉄則は、焦って売らないことです。 幸い、この物件は直近2年間、マイナスキャッシュフロー(持ち出し)にはなっていませんでした。 毎月、家賃収入がローンの返済を上回っている。
「もし、この強気の価格で売れなければ、そのまま持ち続けて家賃をもらい続ければいい」
この「売れるまで我慢してみよう」という余裕こそが、300万円上乗せした強気価格を通すための、私にとっての「納得の根拠」でした。 業者がどう思うかではなく、オーナーである私が「この値段でなければ売る意味がない」と腹を括った瞬間でした。
資格は「不安を消す」ためではなく「戦う」ためにある
宅建士やFPの知識があるからこそ、最悪のシナリオ(赤字)も見える。 でも、同じ知識があるからこそ、「今、収支が回っているなら、市場が自分の価格に追いつくのを待てる」という論理的な判断もできる。
49歳のパパ、ここから「4ヶ月にわたる我慢比べ」が始まります。 3社の不動産業者を競わせ、奇跡の成約を勝ち取るまでの「裏側の戦略」とは?
次回予告
当初1社だけの予定だった仲介を、あえて3社競合へ。 一般媒介という仕組みを使い、業者の「本気度」をどう引き出したのか。 そして、数多ある物件の中から「プラスマイナスゼロ」で買ってくれる顧客を見つけ出した業者の「他社との違い」とは?
第3回:【逆転の戦略】仲介3社の「三國志」。強気価格を押し通した、パパの業者コントロール術
お楽しみに。






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