本当に必要な保険はいくつ?保険を“足す”より“減らす”家計術

こんにちは、49歳の父です。
FP2級・証券外務員1種・宅建士の資格を持っています。
家計相談をしていると、ほぼ必ず出てくるのがこの悩みです。
「保険、多すぎる気はするんですが…」
「でも減らすのは不安で…」
この気持ち、よく分かります。
日本では長年、
「保険=たくさん入るほど安心」
という価値観が当たり前のように刷り込まれてきました。
ですが、はっきり言います。
👉 保険は“足すほど安心”ではありません。
むしろ、足しすぎるほど家計を壊します。
■ 日本の家庭は「保険に入りすぎている」
生命保険文化センターの調査でも、日本は
- 世帯あたり保険加入数が多い
- 保険料支払額が高い
という特徴があります。
実際によく見るのが、こんな構成です。
- 医療保険(主契約+特約)
- がん保険
- 終身保険
- 収入保障保険
- 学資保険
👉 月の保険料が3万〜5万円
これ、決して珍しくありません。
■ なぜ保険は“増え続ける”のか?
理由①:不安は無限に作れるから
- がんになったら?
- 入院が長引いたら?
- 老後が不安
- 子どもの将来が心配
保険は
「起こるかもしれない不安」を切り取って商品化しています。
不安を基準にすると、
保険はいくらでも増えてしまいます。
理由②:「減らす提案」はほとんどされない
保険は、
- 加入 → 収益になる
- 継続 → 収益になる
- 減額・解約 → 収益にならない
👉 構造的に「足す話」ばかりになりやすいのです。
■ 大切なのは「いくつ入るか」ではない
ここが最重要ポイントです。
保険は
「起きたら困ること」だけに備えるもの
言い換えると、
- 起きたら家計が破綻する
- 貯蓄ではカバーできない
この条件を満たすものだけでいい。
■ 本当に必要な保険は、実は多くない
一般的な子育て世帯・働き盛り世代で考えると、
必要な保険はかなりシンプルです。
【1】収入保障保険(生命保険)
✔ 家族を養っている期間だけ
✔ 掛け捨てで十分
理由は明確です。
- 万一のとき
- 生活費の柱が一気に止まる
これは、貯蓄だけでは代替しにくい。
👉 終身保険である必要は、ほぼありません
【2】医療保険は「最低限」または「不要」
日本には、
- 高額療養費制度
- 傷病手当金
があります。
そのため、
- 入院1日1万円
- 特約てんこ盛り
👉 過剰保障になりやすい
FPとしての実感ですが、
貯蓄がある家庭ほど、医療保険は薄くていいケースが多いです。
【3】がん保険は「目的が明確なら」
がん保険を考えるなら、
- 治療費補填なのか
- 収入減への備えなのか
👉 目的が言語化できないなら不要
「なんとなく不安」で入る保険は、
費用対効果が低くなりがちです。
■ 減らしていい保険の代表例
見直し対象になりやすいのは、次のようなものです。
- 終身保険(貯蓄目的)
- 学資保険(低利回り・柔軟性なし)
- 特約だらけの医療保険
共通点はこれです。
👉 保険でやるより、貯蓄・運用のほうが合理的
■ 保険を減らすと、家計はこう変わる
例えば、
- 月4万円の保険料
→ 月1.5万円に見直し
すると、
- 月2.5万円
- 年30万円
が手元に残ります。
このお金を、
- 生活防衛資金
- つみたて投資
- 教育費
に回せば、
「守るだけの家計」から「育つ家計」へ変わります。
■ 保険は「安心を買う商品」ではない
ここは強調したいポイントです。
保険は
不安をゼロにするものではない
- 不安は残る
- でも破綻は防ぐ
それが、保険の本来の役割です。
■ 見直しのための3つの質問
保険を減らすときは、
この3つを自分に問いかけてください。
- これが起きたら、本当に家計は破綻する?
- 貯蓄で代替できない?
- 今の家族構成・収入に合っている?
1つでも「NO」なら、
その保険は見直し候補です。
■ まとめ|保険は“減らすほど、家計が強くなる”
最後にまとめます。
- 保険は多いほど安心ではない
- 必要なのは「破綻リスク」への備え
- 足すより、減らすほうが難しいが効果は大きい
- 浮いたお金が、将来の安心を作る
父としての実感
保険を減らすと、
- 家計が軽くなる
- お金の流れが見える
- 将来への不安が整理される
「入っているから安心」ではなく、
「理解しているから安心」
この状態を目指してほしいと思います。







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