家計が赤字になる“見えない固定費”の正体|FPが見た9割の家庭が気づかない落とし穴

こんにちは、49歳の父です。
FP2級・証券外務員1種・宅建士の資格を持っています。
家計相談で必ず出てくる質問があります。
「特別な浪費もしていないのに、なぜか毎月お金が残らない…」
これは本当に多い悩みです。
そして理由はひとつ。
“見えない固定費”に家計が食われているから。
見えない固定費とは、
あなたが毎月「意識していないのに確実に減っていくお金」のこと。
この正体を知るか知らないかで
家計の未来は全く変わります。
■ そもそも“見えない固定費”とは何か?
固定費といえば、
- 家賃
- 電気・ガス・水道
- 通信費
- 保険料
こうした“毎月決まって出ていくもの”をイメージするはず。
しかし本当に危険なのは…
あなた自身が“固定費だと認識していない支出”。
これは家計簿を見ないと絶対に見抜けません。
■ FPとして見てきた「赤字家庭が必ず払っている5つの見えない固定費」
以下は100件以上の家計相談で
ほぼ全員が払っていた“赤字の原因”です。
■ ① Amazon・Netflix・Spotifyなどのサブスク
今、家計を最も壊しているのがサブスク。
- Amazonプライム:600円
- Netflix:990円〜
- Audible:1,500円
- Spotify:980円
- iCloud:130〜400円
- YouTubeプレミアム:1,280円
ひとつひとつは安く見えるため、
“支出感覚が麻痺する”。
しかし積み上げると…
月:7,000〜15,000円
年間:8〜18万円
そして恐ろしいのが、
ほとんどの人が、自分が何個使っているか把握していないという事実。
実際、家計改善の初回ヒアリングで
平均4〜7個のサブスクが見つかります。
■ ② スマホの“使っていないオプション”
スマホ料金には
気づかない罠がいくつもあります。
- 安心保証パック
- セキュリティソフト
- 動画見放題
- 音楽聴き放題
- 〇GBアップグレード
これらは「最初の3ヶ月無料」で入れられることが多く、
解除し忘れるのが最大の落とし穴。
平均で 月1,000〜2,000円
年間 1.2〜2.4万円 の削減余地があります。
しかも…
ほとんどの人が“そのオプションの存在すら知らない”。
これが見えない固定費の本質です。
■ ③ 銀行の手数料(最も気づかない赤字)
特に注意すべきは次の3つ。
- ATM手数料
- 振込手数料
- 他行間の移動手数料
1回110〜220円の手数料ですが、
年間にすると…
ATM月4回 → 880円
振込月2回 → 440円
合計:1,320円/月(15,840円/年)
手数料は「ムダの象徴」です。
払っているのに意識しない支出=固定費
になる代表例です。
■ ④ “使っていない保険”の加入
家計が苦しい家庭の特徴はこれ。
「昔入った保険」をそのまま払っている。
特に多いのが…
- 医療保険月6,000〜10,000円
- がん保険月2,000〜5,000円
- 貯蓄型保険月10,000〜20,000円
- 車の特約が重複している
保険は一度入ると
“固定費”として一生出ていきます。
でも多くの家庭は…
- 入った理由を覚えていない
- 今の生活と合っていない
- 子どもが生まれて変わった
- 保険料が上がっている
- 解約したら損と思って動けない
これが家計を圧迫します。
■ ⑤ クレカの「気づかない自動更新」
クレカは家計の“ブラックボックス”。
- 年会費
- 保険自動加入
- サブスク請求
- 分割払いの残り
- 電子書籍の自動購入
これらは
請求を見なければ気づけない支出。
しかもクレカ明細は
アプリで見ない限りほぼ放置されます。
結果…
「今月なんでこんなに引かれてる?」
という現象が毎月起きる。
これこそ、見えない固定費の象徴。
■ FPが推奨する「見えない固定費を特定する方法」
今日の本題はここです。
家計改善は
“何を削るか”より
“何が漏れているか”
を見つける方が圧倒的に早い。
特に効果があるのがこの3つ。
■【1】銀行・クレカの「引き落とし一覧」を見る
これは家計改善のスタートライン。
- 銀行アプリ
- クレカアプリ
どちらでもいいので
必ず“引き落とし履歴”を見てください。
そこにすべてが書いてあります。
あなたが忘れている固定費が
ほぼ必ず見つかります。
■【2】サブスクを紙に書き出す(全員やってほしい)
私は家計相談者全員に
サブスクを書き出してもらっています。
例:
| サービス名 | 金額 | 最後に使った日 | 必要度 |
|---|---|---|---|
| Netflix | 990円 | 3週間前 | △ |
| Amazon | 600円 | 毎日 | ◎ |
| Audible | 1,500円 | 4ヶ月前 | × |
「最後に使った日」を書くことで
不要なものが一瞬で浮き彫りになります。
■【3】スマホキャリアに行って“全オプションの開示”
これが最強の方法。
スマホショップで、
「現在加入中のオプションをすべて教えてください」
と言うと、
- 覚えていないオプション
- 無料期間終了後の自動課金
- 使っていないサービス
これらがすべて出てきます。
1回で年間1〜3万円削減できます。
■ 見えない固定費を削った家庭の“改善額”
実際に私が見た改善例です。
| 項目 | 削減額 |
|---|---|
| サブスク整理 | 年 −18,000円 |
| スマホオプション | 年 −12,000円 |
| 保険見直し | 年 −24,000〜120,000円 |
| 銀行手数料 | 年 −8,000円 |
| クレカ年会費 | 年 −11,000円 |
合計:年間 −73,000〜約170,000円改善
つまり…
見えない固定費を削るだけで、
NISA満額の月3.3万円が捻出できる家庭も珍しくない。
これは全員に起こる可能性があります。
■ まとめ:家計が赤字になる理由は“節約不足”ではない
今日のポイントを整理します。
✔ 家計が赤字の原因は“意識していない支出”
✔ サブスク・オプション・銀行手数料が家計を食いつぶす
✔ 「引き落とし一覧」を見るだけで漏れている支出が発見できる
✔ 見えない固定費の削減だけで年間7〜17万円改善できる
✔ 節約は頑張るより“仕組みを整える”方が圧倒的に成果が出る
■ 今日やるべきことは、たったひとつ
銀行・クレカアプリの「引落一覧」を確認する。
これだけで、
家計は本当に変わります。







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