ドルコスト平均法は万能じゃない|欠点もわかりやすく解説

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こんにちは、49歳自営業の父です。
FP2級・証券外務員1種・宅建士の資格を持っています。

投資初心者にとって最初に聞く投資手法といえば、
「ドルコスト平均法」 だと思います。

・毎月同じ金額をコツコツ投資
・価格が高いときは少なく買い、安いときは多く買う
・長期で平均購入単価が下がる
という、非常に理にかなった方法です。

しかし――

ドルコスト平均法は“万能”ではありません。

むしろ、状況によっては不利になることもあります。

今回は、ドルコスト平均法のメリットだけでなく、
初心者があまり知らない「欠点」や「注意点」を
父として、FPとして、わかりやすく解説していきます。


■ そもそもドルコスト平均法とは?

簡単に言えば、

“毎月一定額で買い続けることで、価格のブレを平均化する方法”

積み立てNISAやiDeCoの基本戦略でもあり、
投資初心者が間違いなく取り組みやすい手法です。

ただしそのシンプルさゆえに、
誤解されている点が多いのも事実。


■ 【重要】ドルコスト平均法には欠点がある

では、欠点を順に見ていきます。


■ 欠点①:右肩上がりの相場では“不利”

ドルコスト平均法は、
「価格が上下する」ことを前提に作られた方法です。

しかし、もし相場が
ずっと右肩上がりだったらどうなるでしょう?

答えはシンプル。

積立よりも“一括投資”の方が利益が多くなる。

右肩上がりとは、
株価がゆっくり上昇し続ける状態のことです。

たとえば
・米国株の長期的なチャート
・全世界株の長期トレンド
など。

こうした市場では、
“早く入った方が有利”なのです。

積立は平均購入単価が上がってしまうため、
結果的にリターンが小さくなります。


■ 欠点②:暴落前に積立を始めるとダメージが大きい

積立の最中に暴落が来ると、
そこから買い続ければ確かに単価は下がります。

しかし、
暴落直前に投資を始めた人は初期資金が大きく傷つく
という落とし穴があります。

積立が「暴落に強い」と言われていますが、
これは“すでに積み立てている人”の話。

始めたばかりの人は
心理的ダメージが大きく、継続しにくいのが実際です。


■ 欠点③:目標が近い人には向かない

投資は
「いつお金が必要になるか」
が最重要ポイントです。

ドルコスト平均法は長期用の手法なので、
以下のケースには向きません。

・3年以内に車を買う
・5年以内に教育費が必要
・60歳目前で老後資金が欲しい

短期で使う予定のお金を、
ドルコスト平均法で株式に突っ込み続けるのは危険です。


■ 欠点④:メンタルが弱いと続けられない

積立は「自動的に買う」と言っても、
実際は値下がりが続くと不安になります。

・“積み立てたのに含み損”
・“毎月入れてるのに増えない”
・“下がり続けて気持ちが折れる”

この状態の初心者は多いです。

積立は感情を排除できる…
と言われますが、
実際は“継続のメンタル”が大切。

積立NISAを途中でやめる人が一定数いるのは、ここが理由です。


■ 欠点⑤:インフレ時代は「現金余力」が減る

ドルコスト平均法は
“毎月決まった金額を投資に回す”ため、

・生活費が上がる
・物価が上がる
・収入が減る

こうした環境では
投資に回せる現金が減りやすい。

無理をすると、
いざ暴落が来た時に追加投資できず、
せっかくのチャンスを逃すこともあります。


■ では、どうすれば失敗を避けられるのか?

ドルコスト平均法の欠点はありますが、
正しく使えば非常に強力な手法です。

以下のポイントを守れば、
50代でも安全に資産形成が可能です。


✔ ① 現金(生活防衛資金)をしっかり確保

最低でも
6か月〜1年分の生活費
は必ず現金で持つ。

これがないと積立は続きません。


✔ ② 投資目的をはっきり決める

・老後資金
・教育費
・将来の備え

目的が決まると、
「続ける理由」が生まれます。


✔ ③ 積立割合は“無理のない金額”で

手取りの
5〜10%
がベスト。

これ以上は生活が苦しくなり、
続けにくくなります。


✔ ④ 暴落時は“買えている自分”を肯定する

初心者は暴落が怖いですが、
積立投資では 暴落=買い増しのボーナス

むしろ高値の方が不利です。


✔ ⑤ 20年続ける覚悟でやる

ドルコスト平均法は
「長期で最も効果が出る」
手法です。

3年〜5年で結果を求めないこと。


■ まとめ:ドルコスト平均法は“最強ではないが、強固な基盤”

ドルコスト平均法は
初心者にとって素晴らしい方法ですが、

・万能ではない
・短期には向かない
・心理的に続けるのが難しい
・右肩上がりでは不利

という欠点があります。

しかし、
長期・目的・余裕資金
という条件がそろっていれば、
最強に近い積立方法です。

50代のお父さんでも、
無理なく続ければ確実に力を発揮します。