夫婦でお金の話をするコツ|ケンカにならない“家計会議の手順”

こんにちは、49歳の父です。
FP2級・証券外務員1種・宅建士の資格を持っています。
家計相談の場で必ず聞かれるのが
「夫婦でお金の話をするとケンカになる」
という悩みです。
これは、どの年代でも、どの家庭でも同じ。
ただ、安心してください。
お金の話で揉める理由は 「性格」でも「相性」でもなく、話し方に原因がある からです。
つまり、正しい手順を踏めば
ケンカせずに、大切な話ができるようになります。
今日は、FPとして多くの夫婦を見てきた経験と、
自分自身の家庭で実践している“ケンカしない家計会議の方法”をお伝えします。
■ なぜ夫婦は“お金の話”で揉めるのか?
理由は3つだけです。
① 話すタイミングが悪い
・仕事で疲れている
・子どもが騒いでいる
・片方がバタバタしている
・片方がリラックスしている時に切り出す
この「タイミングのズレ」がもっとも危険。
どんなに良い内容でも、
この状態で話せば100%揉めます。
② 感情から話してしまう
・使いすぎじゃない?
・なんでこんなに減ってるの?
・また買ったの?
・節約してほしい
こうした言葉は“責められた”と感じるため、
相手は防衛モードになります。
③ ゴールがないまま話す
多くの夫婦は
「現状報告」だけして終わります。
しかし本当に必要なのは
将来に向けてどう家計を整えるかという“合意形成”。
■ ではどうする?ケンカしない“家計会議の手順”
次の手順で進めるだけで、
驚くほどスムーズに話ができます。
ステップ①:会議の目的を“先に共有する”
いきなり数字の話をすると、
相手はかなり身構えます。
最初に必ずこう伝えます。
「責めたいわけじゃなくて、
将来に備えて2人で“安心できる”家計にしたいんだ。」
この“前置き”をするかどうかで
会議は8割決まります。
ステップ②:数字だけを淡々と共有する
感情は排除。
やるのは“事実確認”のみ。
共有するのはこの5つだけ。
✔ 収入
✔ 固定費
✔ 食費・日用品
✔ 現在の貯金
✔ 今後の大きな支出予定(車、旅行、教育費など)
ここでは絶対に
「使いすぎ」「無駄だよ」と言わない。
数字はただのデータ。
評価の材料ではありません。
ステップ③:理想の家計を話し合う(未来の話)
今日の赤字より、未来の“目的”が大事。
たとえば:
・老後のためにいくら貯めたい?
・50代から何を優先したい?
・子どもにどこまでお金をかけたい?
・旅行は年何回行きたい?
・家はいつまでに完済したい?
夫婦の方向性が合えば、家計の方針も自然と揃います。
ステップ④:改善ポイントを“1つだけ”決める
節約は一気にやると必ず失敗します。
夫婦会議では
改善点は1つだけ。
例:
・食費を週1回まとめ買いにする
・スマホ代の見直しをする
・サブスクを減らす
・保険を整理する
・外食の回数を月2回にする
1つに絞ると、実行率が一気に上がります。
ステップ⑤:次のミーティング日を決める
家計改善は“継続”が命。
次回を決めておくことで習慣化できます。
おすすめは…
✔ 月1回、15分だけ
これだけで家計は劇的に変わります。
■ ケンカしないための“黄金ルール”3つ
① 相手の“価値観”を否定しない
たとえば…
・外食が好き
・趣味にお金を使いたい
・子どもには惜しみなく出したい
・旅行が生きがい
これらは“支出の癖”ではなく“価値観”。
否定すると、お金の話以前に信頼が崩れます。
② 責める言葉をゼロにする
NGワード:
・なんで?
・どうして?
・ありえない
・また?
・前も言ったよね
OKワード:
・一緒に考えたい
・どう改善しようか
・何ができるかな
・どうしたらラクになる?
③ 役割分担をはっきりさせる
片方だけが背負うと、
家計は必ずギクシャクします。
たとえば:
・固定費管理 → 夫
・食費管理 → 妻
・投資・資産管理 → 夫
・生活費の予算管理 → 妻
「得意」を生かして分けるのがポイント。
■ 家計会議は“家族の将来を守るための時間”
家計の話し合いは
節約のためでも、数字合わせのためでもありません。
本当の目的は…
家族が安心して暮らせる未来を
一緒に作るための時間。
夫婦で向き合うと、
・お金の不安が減る
・家庭の連携が強くなる
・将来の計画が進む
・余計な揉め事がなくなる
いいことばかりです。







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